Liar Jack Records

存在しないアーティストの存在しないディスクレビュー。頭の中で音を鳴らせ。

第6回「Action」Neil Morgan

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ArtistNeil MorganU.S.A
Title
Action (1966)

Songs
01 I go around
02 Rains market
03 Toy box
04 Sung stick
05 Swing1960
06 Action

1930年代にジャズドラマーとして頭角をあらわし、1940年代、1950年代のモダンジャズ黄金期を支えたドラマーNeil Morgan。そんな彼が、1966年、52歳の年にリリースしたソロアルバム「Action」。数々のビックバンドでスタードラマーとして活躍したNeil Morganの円熟したドラムサウンドを堪能できる1枚である。

迫力のあるスウィングスタイルのドラミングが特徴のドラマーで知られるNeil Morganだが、力強い4つ打ちビートを基本に、歪みの強いロック要素を取り入れた03「Toy box」や、スネアドラムにエフェクトをかけ、電子音楽的要素を取り入れた04「Sung stick」など、当時の新しいリズムやサウンドを積極的に取り入れた構成になっている。

ビートルズストーンズなどロックンロール一色に染まり出した当時の音楽シーンに彼はとても好意的であったのだろう。05「Swing1960」には、録音現場にたまたま居合わせたビートルズのドラマー、リンゴスターがコーラスとして参加しているの。

そして最後の楽曲06「Action」での12分にも及ぶ彼のドラムソロは圧巻である。大胆で迫力のある音の中に刻み込まれる、繊細で円熟した彼のドラムサウンドは、彼の人生そのものである。

現代の音楽シーに、音のみで人生を表現出来るミュージシャンがどれほどいるだろうか。彼はそれを自然とやってのける。このアルバムは彼の人生そのものであり、自伝とも言えるだろう。

Design&Text: BustaSkill

 

これらのバンド、ジャケット、曲名などは全てフィクションであり、登場する人物、団体等、名称は実在のものとは関係ありません。脳内で音を鳴らしてお聞きください。